業務用冷凍庫・冷蔵庫が冷えない。ガス漏れ箇所特定方法について

業務用冷蔵庫のガス漏れ箇所の特定

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修理に行った際には、お客様からヒアリングした上で目視・触診・異音等から異常箇所を判定します。今回はガス漏れしていた場合の判定方法をご紹介致します。

圧力測定検査

低圧側アクセスバルブ(アクセスポート)にゲージマニホールドを取り付け、圧力測定。動画の通り停止時0.5Mpaほどあった圧力が、運転開始するとグングン下がりほとんど0MPaになりました。ここまで圧力が低いとガス漏れ濃厚です。 

※ゲージマニホールドを購入する際は必ず対応ガス(冷媒)を確認して下さい。 

検知器である程度の漏れ箇所を特定

次にどこからガス漏れしているか検知器を使って測定します。
この検知器ではある程度の範囲に絞って特定できます。

 検知した時にブザーが鳴っています。この検知器である程度の範囲の漏れ箇所を探し出します。その後に使用するのがこの「ギュッポフレックス」です。「泡検」と呼ぶ人もいます。

最後は泡でガス漏れ箇所を特定

 このギュッポをガス漏れ箇所に吹き付けると微量なガス漏れでも泡が立つので視認する事が出来ます。便利ですね!

 

ここまで特定できれば完璧です!!
この様に全てがギュッポで特定できればいいのですが、あまりにも微量すぎる場合は検知器で反応を拾う事が出来ません。したがってその場合は運転圧力を確認し、冷凍・冷蔵機器の使用年数や腐食具合から判断して配管交換の見積りを提示する流れになります。

 

 腐食・ガス漏れ箇所は9割以上は低圧側の配管になる為、ガス漏れ箇所が不明の場合は蒸発器のみ、もしくは蒸発器+低圧側配管の交換まで出来ればいいでしょう。

 

また、ガス漏れの配管交換修理は高額です。
ガス回収→配管取り外して再度溶接して取り付け→真空引き→フロン充填→試運転の流れになります。時間にすると機種によりますが、3時間~5時間(場合によってはそれ以上)かかります。参考まで。